週刊イタリア紀行No.36 「ペルージャ(1) 街角に打ち解ける」

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 「紀元前にエトルリアの由来をもつ古都」―ペルージャについての知識はこれと、中田英寿が1998年イタリアデビューを果たした所属クラブの本拠というくらいだった。それでも、一度は行ってみようと思っていたので、ローマ2泊~フィレンツェ4泊の予定の間に、ペルージャをはさむことにした。

 旅程はウィーン~ローマ~ペルージャ~フィレンツェ~ボローニャ~ウィーン。ローマからボローニャへは列車の旅なので、細かくダイヤを調べていた。ローマ~フィレンツェに比べてローマ~ペルージャは少し面倒。ペルージャはローマとフィレンツェのほぼ中間に位置する。にもかかわらず、ローマ~ペルージャのほうがローマ~フィレンツェよりも時間がかかってしまう。これは、路線が逸れるのに加えて、直行便が少ないからだ。午後一番最初の直行便にユーロスター(ES)があったので、それを日本で予約しておいた。

 列車時刻情報のみならず、この年は食事の内容やちょっとした日記などおびただしいメモをつけている。訪問した都市が多かったので、「アタマの中で捌いていた」のだろう。ちなみにローマからペルージャに向かった日にはこんなことを記している(われながらマメだと思う)。

 「3月9日(火曜日) ローマテルミニ13:48発ES。ペルージャ15:53着。駅前バスターミナルから7番でイタリア広場へ。ホテルスパーニャ(ローマ)での朝食ビュッフェは果物豊富。ランチはテルミニ駅内のトラットリア。チキンにポテト。ペンネのゴルゴンゾーラ。ペルージャでの夕食はスーパーで購入。瓶詰めムール貝、たっぷりサラダ、モツァレラ、カットピザ。」

☆ ☆ ☆

 古い建物を改築した、いびつな構造のホテルにチェックイン。なんとバスが着いたイタリア広場裏手の路地に入ったすぐのところだった。夕暮れ前なので、荷解きもそこそこに街に出た。イタリア広場からヴァンヌッチ通りを北へ250メートルほど行くとクアットロ・ノヴェンブレ広場。「11月4日広場」という意味で、ここにペルージャの象徴的なシンボル―大聖堂、プリオーリ宮、大噴水など―がひしめいている。

 翌日は15:46発の列車でフィレンツェに向う。ペルージャ滞在時間は正味一日もない。それでもどういうわけか、まったく急かされる気分にならない。こぢんまりと落ち着いたこの空気は中世色の建物とモノトーンな路地のせいか。団体観光客は見当たらない。店を覗き路地裏へも足を向け、暮れなずむまでの時間を惜しむように歩いてみた。気がつけば空腹感。お目当ての外食は明日のランチの楽しみにして、スーパーで食料を買い込んでホテルへ。すでに日が落ちていたが、暮れた街角にも心は打ち解けた。

☆ ☆ ☆

Pe (2).JPG Pe (6).JPG (左)ローマテルミニ駅からペルージャに向う列車の窓外。(右)ペルージャ駅からバスは坂をくねくねと上り、丘の上の街へ。海抜500メートル近い。    

Pe (19).JPGper (76).JPG

Pe (22).JPG(左)うっかりしていると通り過ぎてしまいそうなエントランス。年代を感じさせるホテルだった。(中央)ホテルの裏通りは坂道。迂回しながらこの道も11月4日広場に出る。(右)ホテルの窓からの遠景。翌朝に撮ったもので、お気に入りの一枚になっている。 

Pe (9).JPG Pe (11).JPG Pe (10).JPG(左)南北の中心ヴァンヌッチ通り。国旗のある建物がプリオーリ宮、正面が大聖堂。(中央)大聖堂前の大噴水。(右)中世へ誘うような路地が随所に現れる。カラーで撮ってもモノクロのような味が出る。

Pe (13).JPG Pe (14).JPG Pe (15).JPG(左)大聖堂の裏あたりを歩いているとテアトロの建物。映画館/劇場である。(中央・右)建物と建物を結ぶ空中回廊が出現。いや、これは行き止まりを回避する門なのだろうか。

Pe (18).JPG(左)日が暮れた直後のとある街角。壁色と独特の青が意外に協調している。

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プロフィール

岡野勝志(おかのかつし)
1951年大阪生まれ

企画の総合シンクタンク「株式会社プロコンセプト研究所」所長
企画アイディエーター
岡野塾主宰

ヒューマンスキルをテーマにしたオリジナルの新講座を開発し、私塾・セミナー・ワークショップ・研修のレクチャラーをつとめる。
マーケティング、コミュニケーションにまつわる企業や人材の課題に対して、「即答即決アイディエーティング」をおこなっている。

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