編集という手間と創造

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 昨日の午後から始めて、今日は丸一日、おそらく明日の午前まで続く。そんな編集作業をしている。同じテーマについて、これまで書いてきたテキスト3種類(A4判にして45ページ)、パワーポイントのスライド約160枚を、それぞれ10~12ページと50~60枚に編集する。

 編集はさまざまな概念を包括することばだ。再構成あり、加筆訂正あり、取捨選択あり、組み合わせあり、並べ替えあり、項目・見出しの整理あり、情報のアップデート・・・・・・と数え切れない。松岡正剛の編集工学の本にはさらに延々と編集機能の用語が並ぶ。

 結論から言うと、期限に追われず時間があれば、過去に書いたものや作成したものにいつまでも未練を持たぬほうがよろしい。スピードだけを考慮すれば、最近の思考メモを中心にまとめるほうがうんと速く片付く。通常、白い紙に何かを書いていくほうが創造的で、その分手間もかかると考えるものだ。しかし、たとえ単語を一つだけ書いてあるカードであっても、それが百枚にもなると「編集方針」が必要になってくる。何かの見立てをしないかぎり、にっちもさっちもいかないのである。

☆ ☆ ☆

 期限に間に合う自信があったので、冒険をしてみた。約5時間用のセミナーに改造しているので、まず使えそうなパワーポイントのスライドを60枚に絞った。選ぶというよりも、賞味期限に「?」がつくものを捨てる感覚である。次いで6つのカテゴリーを「仮設」して、そこにパワーポイントのスライドを割り振りしていった。ここまではまずまずうまくいったように思われた。

 だが、本来ぼくはテキストを執筆してから、その内容をパワーポイント上の事例なりエピソードによって解説するスタイルを取っている。これと逆の試みをしてしまったわけである。これが難儀なことになってしまった。それぞれのスライドと連動するテキストの行や段落探しが大変なのだ。かと言って、スライドを一枚一枚見ながら、それと関連するテキストを書くのも妙な話である。それは、まるで出来上がった一杯のコーヒーを豆と熱湯に戻していくような、上位概念の逆抽出作業なのだ。

 半時間ほど思案。思案している時間がもったいないので、ブログを書くことにした。ブログを書きながら気づいた。一枚のスライドにすべてのテキストなどいらないではないかと。これまでもテキストのすべての内容にスライドを付随させたわけではなかった。だから、その逆もたぶんオーケーである。ほんのちょっぴり、明るい気持ちになって仕事に戻れる。

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プロフィール

岡野勝志(おかのかつし)
1951年大阪生まれ

企画の総合シンクタンク「株式会社プロコンセプト研究所」所長
企画アイディエーター
岡野塾主宰

ヒューマンスキルをテーマにしたオリジナルの新講座を開発し、私塾・セミナー・ワークショップ・研修のレクチャラーをつとめる。
マーケティング、コミュニケーションにまつわる企業や人材の課題に対して、「即答即決アイディエーティング」をおこなっている。

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