アフォリズム的に三つの話題

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 アフォリズムと呼ぶには切れ味はいまひとつだと思うが、身近に目撃して再確認した小さな(しかし油断してはいけない)事柄から評言をつくってみた。

☆ ☆ ☆

 「能力より納期」 「期限守らず機嫌損なう」

 納期に遅れたり期限を守らないのは、仕事上の犯罪である。ほとんどの仕事には旬というものがあり、旬を過ぎてしまうと一時間も一日も一週間も同じになるのだ。どんなに能力が高くても仕事が間に合わなくては無能に等しく、ゆえに「能力より納期」。また、どんなにうまく行っているビジネス関係も、商品やサービスへの満足は期限遅れで帳消しになってしまう。ゆえに「期限守らず機嫌損なう」。

☆ ☆ ☆

 「そのことをやる、すぐにやる、しばらくやり続ける」

 わざと不器用に表現してみた。箴言には外国起源のものも多く、ちょっぴり鼻につく翻訳調の響きが逆に効果的だったりする。

 スローガンによって道徳的な教訓を垂れたり指し示したりするのを好むわけではないが、だらしない人間の行動と意識を変えるためにはやむをえないと思うし、効果ゼロでもないような気がする。グズには念仏効果に期待したくもなる。但し、小難しいのはダメで、この程度のアフォリズムがいいだろう。「そのことを言う、すぐに言う、しばらく言い続ける」や「そのことを考える、すぐに考える、しばらく考え続ける」など、グズゆえにやりそうもない行動を表わす動詞に換えれば、いくらでも応用がきく。

☆ ☆ ☆

 「ノイズは会話を曇らせる」

  これは少々説明を要するかもしれない。ある司会者がぼくを紹介するときに、二語か三語話すたびに「あのう」を挟んだのである。聞きづらかったのは言うまでもないが、紹介されたぼくが聴衆には「アホっぽく」見えたに違いない。

 この「あのう」や「ええと」や「その~」の類いをぼくはノイズと呼んでいる。「結局」や「無論」や「やっぱり」もノイズになることがある。なぜノイズが入るのか。語るに足るほど思いが熟していないからであり、ゆえにメッセージに確信が持てないからである。恐々話すからことばに詰まる。詰まれば「あのう」や「ええと」で息をつぐ。そんなことするくらいなら、グッとこらえて黙るほうがましかもしれない。

 流暢さを礼賛をしているのではない。話していることと無関係で無意味な雑音は、会話の流れを滞らせるということだ。朴訥でもいい、慌てず騒がずことばを選んで話せばいいのである。何よりも、ノイズが多い会話をしていると真剣味に欠けると思われるから気をつけねばならない。   

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プロフィール

岡野勝志(おかのかつし)
1951年大阪生まれ

企画の総合シンクタンク「株式会社プロコンセプト研究所」所長
企画アイディエーター
岡野塾主宰

ヒューマンスキルをテーマにしたオリジナルの新講座を開発し、私塾・セミナー・ワークショップ・研修のレクチャラーをつとめる。
マーケティング、コミュニケーションにまつわる企業や人材の課題に対して、「即答即決アイディエーティング」をおこなっている。

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