「2011年8月」アーカイブ
論理思考のツール(1)
主張とは何か
英語に"claim"という語がありますが、これはぼくたちがよく使う「クレーム」とは意味が異なります。和製のクレームは「文句」という意味合いが強く、英語では"complaint"になります。英語の"claim"は要求などの主張を意味します。
どんな主張も「意見の誇示」です。なぜ誇示するのかと言えば、納得、共感、共有、同意などを対象に期待するからです。ぼくたちはどうでもいいことを主張したりしません。主張するかぎり、その主張を通したいのは当たり前です。
論理思考の基本(2)
論理は大より小、広さより狭さ、総論より各論、抽象より具象を求める
たとえば、文脈上「京都」と言えるとき、わざわざ「日本」という大きな概念を持ち出すべきではありません。固有名詞がわかっているのなら、漠然とした「犬」という表現よりも「ヨークシャーテリア」と言うほうがいいのです。「そこに道具があった」ではなく「ノコギリが置いてあった」、「その女性」よりも「二十代前半のその女性」のほうが、相手には伝わりやすいのです。文学的効果を狙うのでないかぎり、概念を絞って単刀直入に表現するのが論理思考には不可欠です。
論理思考の基本(1)
論理的であるということ
「あなたは論理的ですね」と言えば、段階を踏んで話したり書いたりしている、あるいは筋が通っているという意味になります。しかし、同時に、「ことばに敏感ですね」という、暗黙の意味も込められています。ことばをいい加減に使う人、語感や表現差異に鈍感な人が論理的になることはありえません。論理(Logic)とことば(Language)は同源なのです。














