「2011年2月」アーカイブ

 表現という意味では、話すことと書くことは同じです。ところが、この二つのリテラシースキルの力量はあまり比例しません。あなたの回りにもいるでしょう。喋らせたら流暢で話しぶりも巧みだが、まるっきり書けない人。逆に、気の毒なほど口下手だが、見事に書き綴れる人もいます。

 ぼくの知人に、難解な英文を見事に訳す男性がいます。しかし、彼は挨拶以外に英語を話せない。書くことも聴くこともダメです。要するに、英文を読めて日本語を書く以外はすべて苦手なのです。

 ▼ 単語やフレーズによる主題探し

 書くべきことが決まっているならば、それをそのまま書けばよろしい。主題探しから始めるのなら、A3判かB4版の白紙を用意しましょう。書くにあたっては一つのキーワードとの出合いがたいせつなのです。テーマが明快でコンセプトが凝縮されていれば、書くべきことはおのずから明らかになるものです。

 思いつくままことばを書き連らねます。場合によっては、ことばを書きつつ思いつきを触発します。関連しそうなものを線で結んだり括(くく)ったりしていくと、ハッと何かがひらめくことがあります。

 書くなんて自分とは無縁と思っていても、書くことはトータルコミュニケーションの中では欠かすことのできない要素なのです。書くことは話すことや読むことに大きな質的変換をもたらします。もっと言えば、成人になって書いていなければ、なかなか言語能力がアップしないのです。

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 ▼ 第2回防災・社会貢献ディベートは無事終了しました。「第2回防災・社会貢献ディベート大会のニュース検索結果」で検索すれば、各紙のウェブ版記事を読めます。

 ▼ 関西ディベート交流協会(KDLA)は、現在年間活動内容を策定しています。活動内容は会員数によって変わり、活動拠点や試合方法もそれに応じて決定しなければなりません。詳細告知は少し先になりますが、ディベート活動を支える指導者・コーチ・審査員については、充実した陣容で活動に取り組める見通しがつきました。

 活動再開のための告知パンフレットを用意しています。パンフレットに記載のアドレスから問い合わせができます。ダウンロードはこちらから。

 なお、サポーター登録されると、ディベート活動やディベート技術についての質問や相談をすることができるようになります。お答えできないこともありますが、ほとんどの質問には岡野勝志顧問(暫定代表)が直接お答えします。サポーター登録・質問・相談にはこちらの所定のフォームが便利です。

関西ディベート交流協会

  リスニングと言うと、ヒアリングと併せて外国語の学習と結びつくことが多いようです。使い慣れている母語の場合には、あまりリスニングやヒアリングなどと言いません。むしろ、「日本語なんて生まれ育った国のことばだ、聴く努力なんてしなくていいじゃないか」などと少々横柄な態度を取りがちです。

 しかし、外国語になったとたんに、聴くことを異様にクローズアップします。それもそのはず、英語でもフランス語でも中国語でも、慣れ親しんだ日本語のように左団扇で聴き取れないからです。

 でも、実を言うと、日本語だって十分に聴き取ってなどいないのです。物理的に聞き取れることと、意味されていることを認識できることは別問題なのです。

 端的にリスニング、ひいては人の話を傾聴する姿勢や心得やコツについて話しましょう。アトランダムですから、あまり体系的にとらえないでください。
Web講話

 19チームが参加して競う表記のディベート大会が、神戸学院大学ポートアイランドキャンパスB号館3階で開催されます。参加費は無料。当日会場での受付(午前8時30分~)も可能ですが、複数でお越しの方々は事前申込をお薦めします。お申し込みは実行委員会へ(debate@cdc-kobe.com)。

 午前9時開会、予選リーグは午前9時30分から開始します。以降、準々決勝午後2時20分~、準決勝午後3時35分~、決勝4時55分~で進行します。表彰式・閉会式終了は午後6時45分の予定です。

 大会の趣旨や会場へのアクセス情報は、パンフレットをご覧ください。パンフレットはこちらからダウンロードできます。

関西ディベート交流協会

 コンセプトに続いては「リーディング」を取り上げます。

  リーディング、ふつうは「読書」という意味です。ここでも本を読むという前提で話を進めますが、必ずしも読書に限定しているわけでもないのです。どちらかと言うと、「読み取る、汲む、解釈する、見抜く」などのように、対象を書物だけではなく、広くメッセージや状況・場面を読むという意味で使います。そのほうが、コミュニケーションにふさわしいと思うからです。

 ラテン語の"legere"には「読む」という系譜もあるけれども、書物が少なく希少だった時代に一般庶民が読書に親しんだはずがありません。だから主たる意味は、人の話を集める、摘み取る、収める、受ける、つかむなどのほうだったと思われます。文字を目で追う作業というよりも、見聞きする話や光景を刈り取っているという感じです。

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 2011年度岡野塾大阪講座のテーマは《知のリファレンス》。6月24日第1講を皮切りにして全6講を学んでいきます。開講に先立ち、5月13日〔金〕にプレセミナーも開催決定!

 記憶の中にある知識を引き出し、文章や話のポイントを的確にとらえる・・・・・・情報と情報を精細に関連付け、ことばとイメージが合体する概念を構築する・・・・・・リファレンス能力を鍛えれば、知の領域と思考受容器が広がります。岡野勝志主宰の知的鍛錬の集大成です。

 大阪講座のパンフレットをこちらからダウンロードできます。4月末日までに手続きを完了されると、プレセミナーに無料ご優待します。

岡野塾のご案内

 さて、コンセプトを形づくるヒントです。

 ▼ 「心象」を煮詰めるということ

 ご存知の「はじめにことばありき」は、新約聖書『ヨハネによる福音書』第一章の冒頭に由来しています。そこでは次のように謳われています。

 「はじめに言(ことば)があった。言は神と共にあった。言は神であった。この言ははじめに神と共にあった。すべてのものはこれによってできた。できたもののうち、一つとしてこれによらないものはなかった。この言に命があった。そしてこの命は人の光であった。光は闇の中に輝いている。そして、闇はこれに勝てなかった。」

 「ことばは神であり、この世界の根源として神が存在する」と要約できます。キリスト教世界観では、創世は神のことば《ロゴス》から始まったとされているのです。ここで一言。ぼくはクリスチャンではありません。それどころか、気まぐれに神社仏閣に顔を出す日和見主義者であり、無神論者です。無神論者のくせして神を語るな! と言われそうですが、日本にそんな法律はありません。

Web講話

 第2回防災・社会貢献ディベート大会が神戸で開かれます。このサイトで詳細がわかります。また、案内パンフレットもダウンロードできます。

 参加チームの顔ぶれは、大学・社会人・混成で14チームと高校生が5チームの合計19チーム。早朝から夕方まで予選、準々決勝、準決勝、決勝と全26試合がおこなわれます。すべてのチームが肯定側と否定側の2試合を予選で戦い、勝敗と内容を審査して選ばれた8チームが本戦トーナメントを戦います。

 昨年の第1回に続いての大会で、今回の論題は『わが国は災害対策本部を常時設置すべきである』です。一度ディベートの大会を見学してみたいと思われる方はぜひお越しください。ディベートそのものもさることながら、論題を通じての災害対策について啓発されるところも大きいでしょう。KDLAの顧問で、暫定代表を務める岡野勝志が審査委員長として指導に当たります。

関西ディベート交流協会
談論カフェ

 関西ディベート交流協会(KDLA)は、1990年に岡野勝志を代表として発足した、大学生・社会人向けのディベートの活動・普及組織です。

 定期的に「ディベートリーグ戦」をおこなっていました。珍しく1人制のフォーマットを採用していました。岡野勝志が代表を退いて顧問となってからは有志幹事によってリーグを開催する一方、他地域のディベート勉強会と連携して学生向けのディベート普及活動を継続していました。しかし、ここ数年、目立った活動がなく、休会状態となっていたのです。

 現在は、岡野勝志を顧問(暫定代表)としてメンバーを募っている段階です。2011年1月末日現在、ディベート経験者およそ20名が仮登録しています。有志による任意団体で、会費および協賛金によって運営していく方針です。2月中に活動の中核となる事務局・運営委員会など組織づくりをおこない、3月をめどに活動概要をまとめて公表します。

 入会金などは一切不要ですので、ディベートを勉強してみたい、サポーターとして応援したいという方はどうぞ(「各種申込・登録・Q&Aフォーム」をご利用ください)。

 ▼主たる活動予定

 1.春季・秋季または夏季・冬季のいずれか、年に2回リーグ戦をおこないます。1人制または2人制で実施します。

 2.入門、初級、中級の3レベルの講座を随時開催します。上級・コーチ・審査員養成コースも予定しています。随時、技術セミナーや講演を開催します。

 3.常時参加できない方々のために、コーチ級の有志による勉強会とミニディベート練習会を各地区で実施します。

 4.公的なディベート大会を主催・後援・協賛します。コーチや審査員を派遣します。

 ▼ホームページ(またはブログ)

 インターネット上で「関西ディベート交流協会」で検索すると、数年以上経過した活動紹介や古い記事が出てきます。また、連絡先なども記載されています。しかし、今後は、当ブログでの更新情報のみを正規のものとお考えください。現在は、岡野勝志のブログ《Web講話岡野塾》を間借りしている状態ですが、組織の拡充にともない、将来独立のホームページ(またはブログ)を開設する予定です。

 ▼仮事務局と連絡先

 大阪市中央区釣鐘町1-1-1 大宗ビル5階 株式会社プロコンセプト研究所内

 関西ディベート交流協会事務局

 電話 06-6943-5644    FAX  06-6943-9344

  メール KDLA@proconcept.co.jp

関西ディベート交流協会
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