論理思考の基本(2)
論理は大より小、広さより狭さ、総論より各論、抽象より具象を求める
たとえば、文脈上「京都」と言えるとき、わざわざ「日本」という大きな概念を持ち出すべきではありません。固有名詞がわかっているのなら、漠然とした「犬」という表現よりも「ヨークシャーテリア」と言うほうがいいのです。「そこに道具があった」ではなく「ノコギリが置いてあった」、「その女性」よりも「二十代前半のその女性」のほうが、相手には伝わりやすいのです。文学的効果を狙うのでないかぎり、概念を絞って単刀直入に表現するのが論理思考には不可欠です。