【習慣は第二の天性なり】
生まれつき備わっている性質や能力が天性である。優劣いろいろあるが、意思や努力と無関係なものだから、威張るのも嘆くのもいただけない。ただ「これが天性だ」と見つめるのみである。
但し、放っておいても芽が勝手に出てくるものではない。潜在的なものなので、芽が出るように育て上げなければならない。顕在化しない天性を「天性」だと気付くことはできないのである。潜在力を顕在力に変えるのが「習慣」である。天性の配分に不満がある者ほど、この第二の天性の形成に努めるべきだ。いい習慣を身につけると、いい知恵が生まれ、いい仕事ができるようになる。
生来の天性同様に、第二の天性も良くも悪くもなる。ちなみに、いい習慣が身につくには何百日、何千日もかかるが、好ましくない習慣は一日もあれば十分に身についてしまうので注意が必要だ。