自分の考えをコンパクトなメッセージに織り込むことができれば、どんなに気持がすっきりすることでしょう。たとえば「能ある鷹は爪を隠す」という格言があります。ここには、聡明さに加えて、腹黒さや計算高さも暗示されています。対偶的に表現すると、「爪を隠さないなら、能ある鷹ではない」となります。つまり、「能なき鷹は爪を露にする」ということ。昔、この諺をもじって次のような格言をつくってみたことがあります。
「技求む鷹は爪を磨く。知求む鷹は爪を隠す。芸求む鷹は爪を捨てる」
最初はパロディやもじりでいいのです。
「人は理解力不足で結婚し、忍耐力不足で離婚し、記憶力不足で再婚する」は、ぼくのお気に入りの「名言(迷言)」です。この種の三拍子はホップ・ステップ・ジャンプの効果があって、わかりやすくかつ印象に残ります。
愛憎と言ってもピンとこない。そこで、次のように表現してみます。
「愛というコインの裏側はいつも憎しみである」